皮膚がんの症状と予防法を簡単に紹介します

皮膚がんとは

皮膚がんを大きくわけると皮膚細胞が悪性化したものと、色素細胞が悪性化した悪性黒色腫があります。

まれに皮膚の服属器が悪性化して汗腺がんや皮脂線がんになることもあります。

初期症状

皮膚がんは基本的に自覚症状がありません。痛みもかゆみもなく徐々にがんの範囲が広まり、触れてみてしこりがあったり、

明らかな変化がみられるときにはかなり症状は進行しています。ほくろのようなものが出来ていると要注意です。

原因と因子

天然または人工的な日光を大量に浴びる。

色白である。生まれつき色素が薄い

皮膚に瘢痕または火傷がある。

ひ素の曝露。

慢性的な皮膚の炎症または皮膚潰瘍がある。

放射線療法の既往。

種類別の症状

表皮内がん

表皮内がんの主な病態には、日光角化症、ボーエン病、パジェット病などがあります。

 日光角化症は、頭や耳、顔、首、手足の甲、などの日光のあたりやすい部分に発症します。

丸に近い発疹が生じます。発疹の長径は数センチメートルで、周囲の皮膚との境界がはっきりせず、

淡い褐色や赤褐色をしています。表面は乾燥して硬く、角のような突起がみられることもあります。

病気の進行はゆっくりですが、放置すると有きょく細胞がんに移行することがあります。

 ボーエン病は、胸部や腹部、背中、上腕、太ももの内側などの日光にあたらない部位に多く

発症します。軽く隆起しており、色は薄い紅色や褐色です。表面が白や黄白色になって乾燥しており、

かさぶたのようになっているものもあります。

 パジェット病は、乳がんの一種です。40代から60代の女性が発症します。乳首を中心に紅斑やびらんが生じ、

次第に周囲に広がっていきます。乳首の形が崩れてくることもあります。

 乳房外パジェット病は、60歳以上の男性に発症しやすいです。水っぽいじゅくじゅくした紅斑が、

肛門のまわりや外陰部、へそに発生します。びらんやかさぶたができたり、滲出液が出ることもあります。

軽いかゆみを伴うケースがあります。

 

基底細胞がん

 基底細胞がんは比較的進行が遅く、早期で発見されることが多いです。手術では、患部の表皮、真皮、皮下組織を

0.5cmほど外側まで切除します。

切除が広範囲に及ぶケースでは、植皮術が行われます。

 

有きょく細胞がん

 有きょく細胞がんは病状の進行状況で0〜W期の段階にわけられます。

 0期はがん細胞は確認されますが、表皮内にとどまっている段階です。

 T期は真皮内、あるいは真皮から皮下組織内にとどまっている状態です。長径2cm以下の腫瘍が見られます。

 U期は真皮内、あるいは真皮から皮下組織内にとどまっている状態です。T期比べ腫瘍が大きくな長径2cm

を超える腫瘍になっています。

 V期は腫瘍が皮下組織よりも深く浸潤している段階です。腫瘍の大きさは問わず、所属リンパ節への転移が認められるケースです。

 W期は内臓などへの遠隔転移が認められる状態です。この段階になると5年後の生存率は30%以下です。

 

悪性黒色腫

 悪性黒色腫は有きょく細部がんと同じでT〜W期の段階にわけられます。

 T期は転移がなく、腫瘍の厚さが1.5mm以下のもの。あるいは真皮網状層まで達していない段階です。

 U期は転移がなく、腫瘍の厚さが1.5mm以上4mm以下のもの。あるいは真皮網状層まで達している段階です。

 V期は転移がなく、腫瘍の厚さが4mm以上のもの。あるいは皮下組織まで達している段階。または所属リンパ節に転移が認められる

段階。さらに病巣の周囲、あるいは病巣から所属リンパ節までの間に皮膚転移や、皮下転移が認められる段階です。

この3つのどれかに当てあまる段階です。

 W期は所属リンパ節を超えて皮膚転移、皮下転移、リンパ節転移が認められる段階です。あるいは内臓への遠隔転移が認められる段階です。

この頃になると5年後の生存率は10〜15%で、完治は困難といえるでしょう。

予防法

具体的な予防法はこれといってありません。しかし、日焼けややけどに注意するなど、身の回りのちょっとしたことで、

リスクを避けられます。

また、早期発見が完治への一番の近道といえるでしょう。少しでも異常を感じたら、医師に相談することを進めます。